マウンテンデューのロゴの後ろの絵って何が描いてあるの?ケラトプスユウタです。
いつも、いや本当を言うとときどき、お世話になっている株式会社アソビスキー様のご依頼で、去る6月27日東京都立川市の GREEN SPRINGS という施設で1日間だけ開催されていた『さわれる恐竜展』という小さな展示会の設営と展示解説をさせていただきました。
本展は『東京都こどもスマイルムーブメント』という東京都の取り組みの一環だそうです。
“この活動は幅広い主体の連携により、「チルドレンファースト」の社会を創出する東京都の取組です。企業、NPO、大学・学校等の主体が「子供の目線を大切にした取組」を推進し、子供を大切にする社会気運の広がりを目指します(東京都, 2026)”とのこと。
未成年を大切にすることには賛成です。ただ、彼らをただ守られる存在として扱うのではなく、自ら学び、選択できる者として成長できる取り組みであってほしいと僕は思います。



さて、さわれる恐竜展はイベント会社であるアソビスキーさんの人気商品で、ミュンヘンミネラルショーで買い付けた実物化石を中心に、来場者が直接標本を触れることができるという、ありそうであまりないタイプの展示会です。
恐竜の復元画は府高航平さんの作品。
5月5日にもイオンモールむさし村山で巡業していたのも記憶に新しいです。





メインの展示物、トリケラトプス Triceratops の左大腿骨。
まず目を引くのはその大きさですが、形にも注目してみると面白い標本です。ケラトプス類の大腿骨は、近縁なプロトケラトプス類 Protoceratopsidae なんかと比べても第四転子の突出が目立たないことも特徴のひとつです。動物の骨は、大きさだけでなく、近縁の別の動物と形を見比べてみると、それぞれの特徴がより見えてきます。
なので、アロサウルスの手、アンモナイト、モササウルス歯、マンモスの牙と限られた展示枠の中で多様なものを展示して見せるのも一つの正解だと思いますが、敢えて似た標本で構成を固めてみるのも子供の学習面では一興かもしれせんね。
さて、解説の仕事は慣れているわけではないのですが、あまり興味ない人にこっちから解説しに行っても迷惑なだけだったり、受け身でも立ってるだけになるしで難しさを感じますね。
博物館もそうだと思いますが、今回みたいなイベント展示ですと特に、来場者は「恐竜を詳しく知りたい人」の方が少ないと思います。
おそらく「積極的に話しかける/黙って待つ」の二択にしない方が良いのでしょう。短い一言だけ投げて、相手の反応でフレキシブルに深度を変える方式ができればベターかなと思いました。
たとえば、このトリケラトプス大腿骨なら、「これ、トリケラトプスの脚の骨なんですよ」くらいから始める。そこで「へえ」で終わればそこで解説終了。「本物ですか?」「トリケラトプスって何ですか?」「でかっ!」など食いついてこられたら続けるということですね。さらに段階を作って、どこまで進むかを来場者に選んでもらう。これなら興味の薄い人を捕まえて長話することもないし、受け身になりすぎてずっと立っているだけにもならなくて良いと感じました。
展示解説は全員に10を伝える仕事というより、0だった興味を1にできたら十分という面があるのではないかな。僕は思います。


おそらく会場のメインの呼び物はこちらで、石膏ボードの中にサメの歯やウミユリの断片など小さめの化石が封じ込められており、木製のノミとタガネで子供に崩しても発掘遊びをしてもらい、リストから同定してもらい、お持ち帰り頂くというもの。
翌日ある来場者の方から、子供の頃に恐竜の骨の図鑑を読んだり、発掘の仕事に憧れていたことを思い出したという、とても嬉しいご感想をいただきました。トリケラトプスの大腿骨を見て、触れて、話を聞いたことを楽しんでいただけたようで、さらに生物の進化についての質問までいただきました。
僕自身アマチュアですが、今回の経験を通して、展示をきっかけに昔の興味を思い出したり、新しい疑問を持っていただけることもあるのだと実感しました。
当日は台風が上陸していたのですが、足元の悪い中ご来場下さった皆様、また本記事を最後までお読み下さった皆様、ありがとうございました。
それじゃ👋
***
参考文献:
東京都 (2026) こどもスマイルムーブメントとは. Available at: https://kodomo-smile.metro.tokyo.lg.jp/kids/about (Accessed: 23 August 2026).
