CM 1219

僕はラーメン食べるのは速いですよ。ケラトプスユウタです。

森から歩み出て来た一頭のトリケラトプス。2頭のティラノサウルスの小競り合いに遭遇し、上体を低くし、首を持ち上げ警戒の姿勢をとります。

このトリケラトプス・プロルスス(Triceratops prorsus)の頭骨は、1904年にカーネギー自然史博物館のウィリアム・アッターバックによってモンタナ州のヘルクリーク層の未公開地にて収集された標本だそうです。CM 1219 という標本番号で呼ばれています。「カーネギー・ミュージアムいつ行く」でおぼえましょう。

余談ですが、カムイサウルス(ムカワリュウ)のホロタイプも HMG-1219なので通し番号が同じですね。

CM 1219は、T. prorsusの最もよく知られた標本のひとつです。

よく見る T. horridus と比較して上眼窩角が短く鼻角が大きいのでいかにもプロルススらしい顔をしているように見えます。

CM 1219は、古いカーネギー博物館の写真を観ると、頭部のみで展示されていた期間が長かったようで、最近のリニューアルで現在のコンポジット・スケルトンの形になったみたいです。

首から後ろは USNM 4842(スミソニアンのハッチャー)の大部分を構成する個体)の要素のようです。

USNM 4842 の頭骨要素は一本の角(上眼窩角)だけですが、トリケラトプス属の中で最も良く体骨格(postcranial)について記載された標本として重要な存在です。と言うより、僕の知る限り、一個体分としてまとまった体骨格について記載されている唯一のトリケラトプスです。この標本は、スミソニアンでもこのカーネギー博物館でも T. prorsus の頭をつけて復元されていますが、両種の首から後ろについてはっきりした差があるとしても現状明らかにはなっていないので、T. horridus である可能性も考えられるでしょう。

それはともかく、USNM 4842がどちらの種であるにせよ、その体骨格の完全性は複数の博物館でそれぞれ異なる頭をつけられて展示され、重宝されるほど、素晴らしい物であるという事がわかります。このようにして恐竜の存在価値は更なる高みへと到達するのです。

それじゃ👋