USNM #9 カンザス州西部の絶滅したウミトカゲ

5分休憩って言うけど誰一人5分で帰ってこないね。ケラトプスユウタです。

ティロサウルス Tylosaurus

颯爽たる化石ハンターたちの間では大量の化石を産出することで有名なカンザス州西部の白亜紀の地層。そこで発見されたこの動物化石は、モササウルス類 Mosasaur と呼ばれる絶滅した爬虫類のグループの一つです。モササウルス類は水棲の爬虫類で、細長い体に短いヒレ状の手足、二又になった尾びれのついた長い尾を持っていて、水中を駆け巡っていたと考えられています(今更な説明)。

モササウルス類の面白い特徴の一つは、他のオオトカゲにも言えることですが、下顎の真ん中あたりに関節があることです。これによって前後の部分が上下左右にかなりの可動性をもっていたように見えます。左右の前端の関節のゆるさも相まって、顎が大きく広がることを可能にし、それによって大きなものを飲み込むことができたことが想像できます。逆に言うとドキュメンタリーや映画で描かれるように口のキャパシティより大きな獲物(ティラノサウルスやインドミナス)を襲うような狩りは個人的には考えづらいです。

アンゴラサウルス Angolasaurus
アンゴラサウルスの頭骨パーツ
球形の歯が目を引くグロビデンス Grobidens

貝やアンモナイトをバリバリ割って食べていたとしか思えませんが、他のものを食べていたと思う人は教えてください。

グロビデンスの頭骨パーツ。

このようなばらけた頭骨と復元頭骨の両方を展示している施設は珍しいです。モササウルス類のみならず、ヒトを含む多くの動物は共通の骨を持っているので、頭骨の勉強をしておくと絶滅動物の頭を理解するのに非常に役立つと思います。この展示法は親切で良いと思いました。

“Platecarpus” ptychodon プラテカルプス・プティコドン
モササウルス類の産状復元
ティロサウルスの復元骨格。

この標本は、1917年にカンザス州ローガン郡のビュートクリーク Bute Creek で、チャールズ・ヘイゼリアス・スタンバーグ氏によってUSNMのために収集されました。 スタンバーグ氏と3人の息子たちは全員化石ハンターとして育てられ、何百もの古代怪獣を収集し、その発見の成果は世界中の主要な博物館で見られるようになりました。

展示されているティロサウルスの標本は、全長7.6メートル、頭の長さは1メートルくらいです。モササウルス類の最大のものは、全長が12メートルに達すると言われています。2.5メートル以上になることがない小型種もいくつか知られています。

今日もありがとうございます。

それじゃ👋

参考文献:

Everhart, M. J. 2000. Mosasaurs: Last of the great marine reptiles. Prehistoric Times. 44:29-31. 

Everhart, M. J. 2001. Revisions to the Biostratigraphy of the Mosasauridae (Squamata) in the Smoky Hill Chalk Member of the Niobrara Chalk (Late Cretaceous) of Kansas. Kansas Academy of Science, Transactions 104(1-2):56-75. (Web version)

Everhart, M. J. 2002. New data on cranial measurements and body length of the mosasaur, Tylosaurus nepaeolicus (Squamata; Mosasauridae), from the Niobrara Formation of western Kansas. Kansas Academy of Science, Transactions 105(1-2):33-43.

Everhart, M. J. 2004. Plesiosaurs as the food of mosasaurs; new data on the stomach contents of a Tylosaurus proriger (Squamata; Mosasauridae) from the  Niobrara Formation of western Kansas. The Mosasaur 7:41-46.

Everhart, M. J. 2005. Oceans of Kansas – A Natural History of the Western Interior Sea. Indiana University Press, 322 pp.