ちば恐竜博 驚異の捕食者(ハンター)たち

第4章 現生のハンターたち

肉食恐竜メインの特別展でありながら、ここでは現生の肉食哺乳類の頭骨がこれでもかというほど並びます。一見すると寄り道のようですが、「肉食」という生態を考えるための重要な比較材料として機能しているとお見受けしました。

動物を食べる動物という点では同じでも系統は違う。その中で、獲物の種類、捕らえ方や食べ方が同じだったり違ったりすることで、歯の形にはどう現れるのか。系統が離れているからこそ似た動物を捕食していても歯の形が違うのか、はたまた系統が離れているのに似た動物を捕食するので歯だけは似ているのか。

「肉食動物はこういう形が正解」というものはなく、恐竜を目にしたうえで、現生肉食動物の多様性を見ることで、頭骨も単なる「恐ろしげな顔」ではなく、それぞれ異なる方法で狩猟を成立させて暮らしていた命の形として見えてきます。

あと気づいた限り全てダブルヘリックスさん(恐竜くんの会社)の所有物なのですが、これセットで売ってるんでしょうかね。全部かはわかりませんがほとんどは Bone Clones の製品とお見受けしました。

ガンジスカワイルカ Platanista gangetica

すごい形してます。脳函の左右から前方へ張り出している巨大な「板」みたいな部分、調べたところこれは上顎骨のクレスト maxillary crests らしいです 普通のイルカの頭骨にはないので「何だこれ?」となりました。

本種はこの左右のクレストがメロンを左右から取り囲むような配置になっていて、内部には気嚢が入り込んでいるそう。この構造がエコーロケーション、特に音を前方へ集中させることに関係している可能性が考えられているらしいです。海よりも濁って視覚に頼りにくい河川環境で暮らすカワイルカには、重要な仕組みなのでしょう。

ガボンアダー Bitis gabonica

上顎の長い毒牙が2対もあるんですね。

パーソンカメレオン Calumma parsonii

角竜類のフリルも基本的には頭頂骨と鱗状骨が後方へ大きく発達したものですから、カメレオンのカスクを見て角竜類のフリルっぽいと感じるのは単なる見た目の類似だけではなく、相同な頭骨要素がそれぞれ独自に発達して似た構造を作っているわけです。似ていると言ってもカメレオンの場合、ここに軟組織がつくので役割としても生体の見た目もだいぶ違うとは思いますが、ロバート・マクローリン先生の(残念ながら)有名な1970年代のケラトプス類復元を彷彿とさせなくもないです。マクローリン先生は角竜類のフリルの前後を、現在コンセンサスが得られている「薄い皮膚で覆われ板」としてではなく、かなり大胆に顎や頸の筋肉と結びついた肉厚な構造として復元しました。フリルの開口部や縁を、現生爬虫類の側頭部のように筋肉が占めるという発想ですね。

イリエワニ Crocodylus porosus

本展でこのサイズの現生ワニ頭骨を展示する意義は大きいと思います。現在にもこれだけ巨大な頭骨を持つ捕食性主竜類が生きているという事実が目の前にあるわけですから。

バナナワニ園行きたいね。

大きな口に手足が生えたような ゴリアテガエル(ゴライアスガエル) Conraua goliath

舌を伸ばして小型哺乳類を捕食するそう。

ホホジロザメ Carcharodon carcharias

多生歯性にもいろいろあるんだなぁという展示ですね。

コモドオオトカゲ Varanus komodoensis

恐ろしいトカゲ!🤓

この展示は先ほどの現生動物の頭骨コレクションの正面の島に配置されているのですが、その島には同じ有鱗類のモササウルス Mosasaurus も置かれており、一度現代に戻された我々を白亜紀に戻す橋渡しとして機能していないこともないです。

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