「合理的な解釈」と 「実際に起きた」は別。ケラトプスユウタです。
5月5日の『東京たま大恐竜博』のあと、電車とバスで移動してイオンモールむさし村山で開催されていた『手で触れてみる「真・恐竜の世界」さわれる恐竜展』というイベントに侵入しました。こちらも恐竜保育士み〜やさんにお誘いいただいたので彼と同伴させていただきました。

『さわれる恐竜展』は子供向けイベント開発を手がける株式会社アソビスキーさんの最近の人気商品で、“太古の時代を生きた証でもある「本物の化石」に触れることで今を生きる全ての生物へのロードマップを探る化石探求の世界へみなさまを誘います。「触れる化石」を通じて、地球の神秘の世界を確かめてみてください。”(上のキャプションから引用)というイベントのようです。
実物化石を触ることができるというのはショッピングモールの無料のイベントでは珍しいですよね?

ココロ社製ティランノサウルス Tyrannosaurus のアニマトロニクス。
実物大よりも小さいですが、東京たま大恐竜博のアニマトロニクスを見た直後ということも手伝ってかなりクオリティーが高いです。

仕事でもいつもお世話になっている古生物復元画家の府高航平先生の復元画が使われていました。
ステージではちょうど恐竜くんさんのトークショーが行われているタイミングでした。ちなみにトークショーは小学生以下の子供とその保護者のみ参加可という事になっていたものの、壁で隔てられているわけではなかったので声もスライドも立ち見で視聴できました。
恐竜くんさんもイラストレーターでもあるので、彼が関わっているイベントで府高さんの作品が使われるというのはとても意外でした。
あとこのパネルは“恐竜展”の文字に重なっている謎獣脚類骨格がAI生成っぽいのがどうなのかなと思わない事もないですね。



恐竜巨大化に関するクイズ。
3択なのですが、知識がないと大人でも難しいのではないかという難易度であると共にタウマゼインな広がりが期待できるような問題となっていて子供騙しではないところに好感をおぼえました。

触れる展示の一つ、肩甲骨ですね。
『カマラサウルス Camarasaurus 皮膚化石』とのことなのですがどの辺が皮膚なのか全然わかりませんでした。粗面化した軟骨の付着部の事だったりして。
近縁なハエスタサウルス・ベックルシイ Haestasaurus becklesii の皮膚印象化石の報告ならありますけどね(Upchurch et al., 2015)。

アロサウルス Allosaurus の手。
たまで同じものを見ました。これはタッチNGです。

キャプションではダコタラプトル Dakotaraptor。トリーボルド・パレオントロジーの商品だと細長い顔なのですが、このMUSEOSAURE社の商品ですとドロマエオサウルス Dromaeosaurus をゴツくしたみたいな感じですね。ダコタラプトルは頭骨要素は何も出ていないはずなのでよくわかりません。
なおタッチNGだったはず。

これはタッチ可能な化石。
キャプションではタルボサウルス Tarbosaurus の卵となっていますが、科学的には僕の知る限り確実なタルボサウルスの卵というのは知られていないはずです。
かつては、アジアの巨大な卵の化石(マクロエロンガトーリトゥス Macroelongatoolithus)がサイズや発見場所からタルボサウルスの卵ではないかと考えられていましたが、近年の研究でこれらはギガントラプトル Gigantoraptor などのようなオヴィラプトロサウリア Oviraptorosauria の産んだものと考えられているんですよね?(きくな)(Thomas et al., 2020)

タルボサウルスの下顎。レプリカ。
これは僕の身内、TCA東京ECO動物海洋専門学校から借用したものですね。僕にとっては馴染み深い標本です。
隣り合う歯の長さが概ね揃っておるところが怪しさ満点の逸品。お楽しみください。

トリケラトプス Triceratops 左大腿骨(実物)。
これはお触りOK。
子ども達が自分の腿と比べて大きさに驚いてくれればとの考えでミュンヘン・ミネラルショーで購入された骨だそうです。
トリケラトプスとしてはやや細く短い印象ですが、それでも絶対的には大きいです。

府高さんの復元画つきのキャプション。大腿骨のためのキャプションというよりはトリケラトプスはどんな動物かの概要という感じですね。
写真は以上です。
アソビスキーの近藤社長、ダブルヘリックスの田中さんともお話できて嬉しかったです(近藤さんは1週間ぶりでしたが)。
感想としては、規模は小さいながらとにかく実物化石を観て、ひいては触れるという体験を無料で提供しているというのはそれだけで偉業という事ですよね。
このくらいにしておきます。
この1週間後、このパッケージにてめえが仕事で関わる事になるとはまだ知る由もないケラトプスユウタであった。
それじゃ👋
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参考文献:
- Upchurch, P., Mannion, P.D. and Taylor, M.P. (2015) ‘The Anatomy and Phylogenetic Relationships of “Pelorosaurus” becklesii (Neosauropoda, Macronaria) from the Early Cretaceous of England’, PLOS ONE, 10(6), e0125819. Available at: https://doi.org/10.1371/journal.pone.0125819
- Thomas, J.D., Lee, S.A., Cooley, M. and Irving, R. (2020) ‘The Mass of Hatchling Tyrannosaur and Sauropod Dinosaurs’, The Physics Teacher, 58(6), pp. 392–394. Available at: https://doi.org/10.1119/10.0001834
