名前なんかただの記号だ。ケラトプスユウタです。
豊橋市自然史博物館の古生代展示室には、地球誕生から、ストロマトライトの海、ベンド生物群・エディアカラ生物・バージェス生物群へと続く展示があります。
カンブリア紀の三葉虫 Trilobites 。
シルル紀からデボン紀に栄えた魚類の一つ、板皮類 Placoderms 。下の標本は有名なドゥンクレオステウス Dunkleosteus の一種らしいですが、やたらと平面的に保存されているせいで言われてもわかりません。歯は確かにドゥンクレオステウス感ありますけど。
デボン紀の魚類 オルタカントゥス Orthacanthus
美しいです。尾に相当する部分が長いです。
エウステノプテロン Eustenopteron を含む扇鰭類 Rhipidistian はデボン紀に登場し、ペルム紀前期に絶滅したと言われています。
キャプションではエウステノプテロンから両生類が生まれたとされていますが、可能性があるとしても断定するのはかなり乱暴でしょう。検証不能なので、特定の属種から何かが派生したとかそういう考え方はしません。
エリオプス Eliopus
ペルム紀の両生類と言えば、こいつは欠かせません。
当館、両生類には気合が入っていまして、あまり他所で見られないような標本も結構あります(写真は撮ってないしそれを謝らないことをお許しください)。
お馴染み ディメトロドン Dimetrodon
パレイアサウルス類 Pareiasauridae スクトサウルス Scutosaurus
このマウントでは復元されてませんが、皮骨製の装甲で覆われた動物でした…。
代表的なディキノドン類 Dicynodontia リストロサウルス Lystrosaurus
この標本は眼窩が大きくて垂れ目っぽいので愛嬌があります。
ひさびさ登場、エステンメノスクス Estemmenoschus 頭骨。鼻先が上ですよ。
個人的にペルム紀の動物では一番興味引かれる動物です。
エステンメノスクスの下顎。口先にだけ大きな歯が集中しているのが目立ちますが、そのうち側にも小さい歯が並んでいて、奥の方まで一様な大きさで列をなしていますね。肉食性という説がありますが、それにしては鈍重そうで不思議な子。
(ミラポン・レッドディア(スマホ)が思い切り写り込んでてすみません)
ニクティフルレトゥス Nyctiphruretus
ペルム紀のロシアの側爬虫類 Parareptilia プロコロフォノモルファ Procolophonomorpha なる分類群に属する爬虫類の一つ。
植物食性と考えられており、堆積環境から水生植物が主食だったと推測されていますが、半水棲動物的にも見えないし個人的にはちょっと怪しい気がします。
トンボやアメンボみたい(たぶんアメンボではない)な昆虫たちの化石。今回の標本はこれだけ中生代。
この恐竜出現前の古生代の展示室こそ豊橋市自然史博物館の醍醐味との声も高いほど充実しており、特に日本国内では貴重なものですのでご興味ある方はぜひご覧になった方がね、よろしいいかと思います。
今日はここまで。
つづく…!