恐竜復元教室メデューサケラトプス編レポート

メデューサケラトプス編で取り上げる初期のケラトプス類はその後のケラトプス類の特徴は現れつつ原始的な様子も残っているなかなかに興味深い連中なんだ。( ・ω・)9
—-山本聖士

どうも。ケラトプスユウタです。

まずは貴重なケラトプス類 Ceratopsidae の復元教室に参加できた事をメデューサケラトプス様に感謝いたします。

メデューサケラトプスのレオナさんの記事を最近書いたので参考になるかもしれないです。

メデューサケラトプス Medusaceratops (図の左)は、アメリカ・モンタナ州ヒル郡ミルクリバーナチュラルエリア Milk River Natural Area のジュディスリバー層 Judith River Formation (白亜紀後期カンパニアン中期)から発見されたケラトプス科・セントロサウルス亜科 Centrosaurinae に分類される恐竜。派生的なセントロサウルス亜科であるエウセントロサウラ Eucentrosaura (セントロサウルス族 Centrosaurinae とパキリノサウルス族 Pachyrhinosaurinae からなる)の姉妹群の位置付け。模式種メデューサケラトプス・ロキー Medusaceratops lokii 一種のみが知られる。

この図は2017年の千葉謙太郎博士らの論文に基づくクラドグラム。参考までに。

メデューサケラトプスは、カスモサウルス亜科 Chasmosarinae のような目の上の発達した角とセントロサウルス亜科らしい派手な装飾のあるフリルを兼ね備える。同様の組み合わせをもつセントロサウルス亜科は他に、ディアブロケラトプス Diabloceratops、マカイロケラトプス Machairoceratops、アルバータケラトプス Albertaceratops、ウェンディケラトプス Wendiceratops なんかが知られている。発達した上眼窩角は最初のケラトプス類(セントロサウルス亜科とカスモサウルス亜科のMRCA)の段階で獲得されていた形質であると思われる。ケラトプス類よりも基盤的なコロノサウリア Coronosauria であるズニケラトプス Zuniceratops にも見られることもこの説を裏付ける。エウセントロサウラは二次的に上眼窩角が目立たなくなったものと考えられる。

メデューサケラトプスの全長は6mほどと推定され、ケラトプス類の中でも大きな部類。大腿骨が1m。最大の角竜であるトリケラトプスで1.2mほどなので、メデューサも相当でかい。

↑スケールてきとーですp(՞ةڼ◔)v

メデューサケラトプス等の基盤的セントロサウルス亜科は、鱗状骨が原始的な感じが残っている。

プロトケラトプス Protoceratops(ケラトプス類と共にコロノサウリアを構成するプロトケラトプス科 Protoceratopsidae)は鱗状骨がまっすぐな短冊状で後ろに伸びる。ディアブロもそうなっている。メデューサも比較的短冊状だが遠位端に張り出しが追加されハの字型になっている。

鱗状骨がハの字型になるのがセントロサウルス亜科、カスモサウルス亜科はL字型に進化している。メルクリケラトプス Merquriceratops はハの字の上側に柄がつけられたような形で中間型くらい。

メデューサはディアブロとセントロの中間ぐらい。アルバータは下方への広がりが強い。

飾りのつく面積を増すために鱗状骨の縁を広げている。

縁鱗状骨は5対、縁頭頂骨も5対。ホーンレットは10対(合計20個)。

四肢の比率は他のケラトプス類と変わらない。脚の比率は足が速い動物のそれではなく、手足首の可動性はわずかである。

初期のセントロサウルス亜科は脛が急激に短くなっている。

速く走る為の脚から、重量を支える為の脚に進化している。

角竜の進化は頭の巨大化と頑強化から始まっている。もとは二足歩行だったが頭部の発達が過剰になったので前肢を地面につかざるをえなくなった。

下腿が短くなった事によって前肢と後肢がぶつからないようになっているのか。

普通は胴を長くするが(このあたりは咀嚼機能が優れていて大規模な内臓を必要としない事と関係ありそう)。

プロトケラトプスは脚がくそなげーんだわ。またケラトプス類のように肘を後ろ側に曲げた姿勢だったかは不確か。

基盤的角竜類であるアルケオケラトプス・オシマイ Archaeoceratops oshimai は二足歩行で復元されているが頭が既に大きすぎるので十中八九、四足歩行だった。

更に基盤的なプシッタコサウルス Psittacosaurus は手が四足歩行に適していない。手をつくことはあっても歩行は苦手そう。

四足歩行動物は同じ足の長さの二足歩行動物よりもストライドが稼ぎやすい。

サイは足首から先が長い。

【頭】

フリルは正中線、鱗状骨の縁、眼窩から頬骨にかけて大きなロゼット(鱗の列)がある(トリケラトプス Triceratops 、カスモサウルス Chasmosaurus からの情報に基づく推測)。

顔のロゼットは初期角竜のインロン Yinlong にもある。

吻の背が高くなって鼻腔が大きくなっている。

顔は大きい鱗と小さい鱗を混ぜた皮膚感。顎まわりなどよく動かすところは細かい鱗を描くべき。逆にあまり動かないところは積極的に大きな鱗を描いても良い。鼻孔周りは骨で鎧われていないので保護する感じで大きい鱗を配置してもいい。絶対そうしなきゃならない部分ではないが、そういう風に考えて復元するのも楽しいという次元の話。この辺りははっきりした皮膚印象でも出ない限り明確な事は言えない。そもそも顔の皮膚は外部からのアクセスを許しやすいので最初に失われやすい。またクリーニングによって失われる事もある。

眼窩の上が盛り上がりぎみになっていて、角が横に伸びる。角は生体では角質で1.2〜1.5倍くらい長くなる。2倍3倍にも盛るのは骨である程度形が出来ている説明がつかなくなる。

メデューサケラトプスは大きなP2(第2縁頭頂骨)が目立った特徴(で、P3も下向きにカーブしているのがアルバータケラトプスとの違い)。

ケラトプス類は概して鼻先が薄い。顔全体が薄く描かれる事があるが、実際は後半は厚みがある。その様子をはじめて正確に描いたのがジョン・シビック。目のあたりから輪切りにすると台形をしていて、その後ろにフリルが広がる。その基本構造は他のケラトプス類でも変わらない。

実際にはそんなに単純な台形ではないが、そういう単純な形に収めて考えると大きく外さず、外部の比率が捉えやすくなるというデッサンの技術。絵も模型もそうだが、手先の技術よりも物を見る技術の方が大事。

下顎が貧弱に描かれる事が多いがそんなことはない。

頭骨はガッチリと組み合わさっていて少しも可動性がない。下顎だけ引くような動きができた。

下の嘴はエッジが二つある。

中央のリッジの両脇がえぐれ混んでいる。これはセントロサウルス亜科の特徴の一つ。

歯はほぼ無限に生え変わる。おそらく限度数は決まっているが、その前に寿命で死ぬ。

咬合に参加している歯はほぼ一列で、歯列は垂直になっている。途切れることなく咬合面が形成される。

細かく咀嚼するので喉は大きく開く必要がない。

方形骨と顎の筋肉の間に耳孔があるが、鼓膜はずっと内側と思われる。

唾液腺が顎の下あたりにあって膨らんで見えたかもしれない。

トリケラトプスから知られている足の鱗はワニのような感じ(沼沢の生き物だったことを示唆?)。

ケラトプス類の鱗は恐竜としては例外的な大きさで、部分的に大きな丸い鱗があり、その周りを少し小さめの鱗が取り巻く。首の腹側は碁盤目状の鱗が並ぶがワニのものより細かい。

【その他の角竜】

・ディアブロケラトプス・エアトニ Diabloceratops eatoni (上の図で一番大きく描かれたやつ)

上眼窩角が左右に広がっていなくて内向き。P2が長く、前方にカーブする。先述の通り鱗

状骨はプロトケラトプス寄りの形で短冊状。

ホーンレットは、縁鱗状骨が2対、縁頭頂骨が7対で合計9対。

・ナストケラトプス・ティトゥシ Nasutoceratops titusi (ディアブロケラトプスの右側、1番上の顔)

正中線上に縁頭頂骨(P0)が癒合して1つ存在する。

眼窩の上が盛り上がっていて、そこから角が横向に生えて前方にカーブする。ウシっぽい。

鼻腔が大きい。

・アルバータケラトプス・ネスモイ Albertaceratops nesmoi (ナストの下)

メデューサケラトプス同様P2が大きく、外側にカーブするがメデューサケラトプスほど強いカーブではない。P3は小さい。

・スティラコサウルス・アルベルテンシス Styracosaurus albertensis (アルバータの下)

派生的セントロサウルス亜科(エウセントロサウラ)の一種。P1がフック状に発達。トゲ状の縁頭頂骨が長く伸びる。

以上だばーろー