怪獣に属する恐竜と恐竜に属する怪獣と怪獣に属さない恐竜と恐竜に属さない怪獣と恐竜に属する恐竜と怪獣に属する怪獣と恐竜に属さない恐竜と怪獣に属さない怪獣がいる(早口言葉)。ケラトプスユウタです。
表題の通り、いわき市石炭・化石館(ほるる)の展示物紹介5回目です。今日はフタバスズキリュウ、エレモテリウム、イワキクジラ、恐竜たちと並ぶ目玉展示、プリオサウルスを紹介しましょう。
プリオサウルス Pliosaurus
大きな頭、強靭な顎、太い歯をもつジュラ紀の海のトッププレデターと言われています。
首は短いですがプリオサウルスに代表されるプリオサウルス類 Pliosauridae はクビナガリュウ類 Plesiosauria (プレシオサウリア)の一つ。そもそもプレシオサウリアは「トカゲに近いもの」の意味で「首が長い」なんて一言も言ってないので、「クビナガリュウ」という和名がいたずらにプリオサウルスを“矛盾したヤツ”みたいに仕立てあげている面があります。
プロポーションからするとフタバスズキリュウ Futabasaurus のような首の長いクビナガリュウとは似てない印象ですが、首の付け根から口先までの距離が長いところは同じですね。
食べる物などの生態は明らかに違っていただろうと想像します。
いわき市産のクビナガリュウの烏口骨(イワキリュウ)
プレシオサウルス科 Plesiosauridae
フタバスズキリュウじゃない方のいわきのクビナガリュウ。年代もフタバスズキリュウより古いよう。
美しいウミガメ(トクソケリス類 Toxochelyodae)
アメリカ産。実物。
プロトステガ Protostega gigas かわいい。
よく見るプロトステガはこの子のようにそう大きくない標本ですが、全長3mほどにも成長します。イェール・ピーボディー博物館にそのような巨大なプロトステガが展示されていたので、後々紹介できると思います。
モササウルス類 Mosasauridae 頭骨。
言わずとしれた白亜紀の海のトッププレデターの仲間。
モササウルス類産状化石? 実物とのこと。
小型モササウルス類 クリダステス Clidastes 復元骨格。
個人的にティロサウルス Tylosaurus、プラテカルプス Pratecalpus に次いでよく見るモササウルス類 Mosasaur。
クリプトクリドゥス類 Cryptoclidae のクビナガリュウ類 クリプトクリドゥス Cryptoclidus
キャプションによると、クビナガリュウ類はヒレをオールのように前後にかいだのではなく、ペンギンやウミガメのように上下に羽ばたかせたと考えられるそう。てか四肢の生え方からして前後に動かすのは想像しづらいですよ。
クリプトクリドゥス類 見事な全身骨格。
イギリス産、実物。
プリオサウルス類 トリナクロメルム Trinacromerum 復元骨格。
長からず短からず、中途半端な首の長さ。
アンモナイト。
さすがはフタバスズキリュウの本場と言ったところで、クビナガリュウを中心に海棲爬虫類がこれほど充実している博物館は国内にはそうそうないはず(あれ? でも魚竜はない?)。
とにかく海棲爬虫類ファンには間違いなくおすすめです。
次回は最終回です。
それじゃ👋