足跡の博物館 #5 スケリドサウルス

飛び道具系は好きじゃない。ケラトプスユウタです。

昨日の続きから始めるので前置きは抜きにしますね。早速見ていきましょう!

スケリドサウルス Scelidosaurus の美しく関節しまくった全身骨格 レプリカ

イングランドのジュラ紀前期の地層から発見されたもので、完全な恐竜化石の中で最も古いものと言われています。

今回はこの生き物にだけフィーチャーしたいと思います。

鋭い方は4日前の記事のこの写真でお気づきになっていたかもしれません。アメリカで唯一スケリドサウルスを展示しているのがこの博物館らしいです。

目玉展示の一つというわけですな。

スケリドサウルスは独特な恐竜です。剣竜 Stegosaur や曲竜 Ankylosaur からなる装盾竜 Thyleofora の一員ですが、剣竜と違って全身にトゲを配置していて、曲竜と違って板状の装甲では鎧われていません。より基盤的かつ独自の進化を遂げた装盾類だと思われます。

実際、スケリドサウルスはエウリポーダ Eurypoda (剣竜と曲竜)の姉妹群に位置付けられていて、スケリドサウルスとエウリポーダで装盾類を成すとされています。

全長は4mと推定されていて小型ですが、トゲトゲしさや堅牢さは既にエウリポーダに匹敵していて、むしろ模範的装盾類とも言えますな。

概要はこのくらいにして各部のアップを並べていきましょう。

頭骨。歯列は口先から奥の方までびっしり。眼窩はゴーストライダータイプで人相が悪い。後頭部にドラゴンを思わせるような一対の角。これが描かれていない生体復元が多いです。

首から既に大きな皮骨のアーマーが並び、弱点を守るかのよう。生体では角質で鋭くなっていたに違いない。

(なんか復元教室レポートっぽくなってきた)

ちなみに僕がアメリカに行っている間に浅草で恐竜復元教室スケリドサウルス編が開催されたみたいです。この記事を書くにあたってレポートを探しましたが見つかりませんでした。行かれた方は教えてください。

肩周り。

おそらく鎧は本来の位置からずれていて正確な配置は不明。

前肢。上腕骨はたくましく、四足歩行らしい感じがします。指は少なくとも第2〜第4はしっかりした末節骨があるので機能指だったでしょう。

胴体の防御も抜かりなく。

腰まわり。

後肢。大腿骨と脛骨は同じくらいの長さ、中足骨も普通に短く、俊足といった感じでもないです。曲竜なんかよりは速そう。

趾骨は装盾類にしては長い。

尾椎。

↑この写真だけ山本聖士さんによる加工がくわえられています。他のでわかる通り、元の画像がアレだったのでね(・∀・)

先の方までトゲはびっしりですが、武器はなし。


スケリドサウルスは人気とは言えず、有名なのかどうかも際どいラインですが、ユニークで華やかな恐竜ではあることが改めてわかりましたよ僕は。やはり完全な骨格が知られているということは偉大性に関わります。

うまくまとめたところで終わります。

今日もありがとうございました。

続きはまた明日!👋