サン・フアン(ニューメキシコ)

すでにブログ開設して1年経っているはず。毎度ありがとうございます。ケラトプスユウタです。

2018年10月23日にニューメキシコ州リオアリバ郡 Rio Arriba County サン・フアン San Juan にまかり出ていたのをレポートし忘れていました。今やることによってお許しください🙏

サン・フアンは恐竜オタクの間では後期白亜系のカートランド層 Kirtland Formation やオホアラモ層 Ojo Alamo Formation の露頭がある事で有名で、アラモサウルス・サンジュアネンシス(サンフアンエンシス) Alamosaurus sanjuanensis の種小名の名付け元だったりしますね。

白亜紀末の巨大隕石だか何だかの爆心地、ユカタン半島からも比較的近く、この界隈に生息していた恐竜は衝突の衝撃をもろに受けたかもしれません。

サン・フアンの砂漠はこんな感じでケニアと言われれば騙されそうな雰囲気です。

車から降りてここを少し探検しました。

いくつか確認できる穴は、プレーリードッグが作った巣穴です。この穴そのものでなく、穴に囲まれている地面の下も空洞になっていてうっかり踏むと、落とし穴のように足が地面にはまってしまいます。

開拓時代にウマがプレーリードッグの巣に足を取られて骨折するという事がよくあったと聞いた事がありますが、穴自体にピンポイントで足がはまるのかと思っていたら、おそらくそうではなくこのようにプレーリードッグが掘ったトンネルの天井を踏み抜いてしまうという事だったのでしょう。

この砂漠で、恐ろしい経験をしました。まっすぐ進んでまっすぐ道を戻れば車に戻れると思っていたのですが、いつのまにか車から離れすぎてしまって停車した場所をロストしてしまったのです。磁石と勘を頼りに彷徨い歩き、やっとの思いで轍を見つけてそれをたどって行く事で車と再会することができました。小一時間で済んだから良いものを、夜になっていたら立派な遭難でしたね。

これはローズクオーツです。残念ながら化石めいたものは破片しか見つけられませんでした。

自然はそれぞれの時代で、動物に対していろんな講話を送りつけて来ます。生まれたばかりの子へも、死にゆく子へも。同じ自然がそれぞれの講話を送りつけて来ます。

幼かった頃、恐竜が絶滅した悲劇を受け、子供ながらに人類も永遠には存続しないことを漠然と知ったかもしれません。それは本能的な、自然との関わり方なのでしょうか?

今思い返せば、世界を違った見方で意識する出来事がいくつか僕にもありました。その一つ一つがアメリカに来るまでの小さな分岐点になっていたような気がします。

やがて僕は大昔に失われた北米の自然に強く惹かれて行きました。今でも白亜紀後期の北米は遠い場所です。ネットの記事や本を読みながら、いつしか一つの事がどうしようもなく気にかかり初めていました。それはトリケラトプスの事でした。壁と天井に守られた学校にいる時、雑踏の中で善良な人々と行き交っている時、ふっとトリケラトプスが頭をかすめるのです。僕が第四紀のアジアで暮らしている同じ北半球、そして世界から観れば同じ時間帯にトリケラトプスが誕生し、栄え、滅ぶ。確実に一頭のトリケラトプスが沢の水を蹴散らしながら力強く歩いていた。その事がどうにも不思議でなりませんでした。考えてみれば不思議はないのですが、少年にはそんな事が引っかかって来るのです。自然とは、世界とは、面白いものだなと思いました。あの頃はその考えを言葉に変えることはなかったですが、それはおそらく、森羅万象に平等に同じ時間が流れてたりいなかったりする不思議さだったのでしょう。知識としてではなく、感覚として時間を意識したような気がします。

僕たちが毎日を生きている同じ地球で、別の時間が確実に流れていた。日常の中で、常にそれを意識し続ける事、ときどき片隅に意識する事、全く意に介さない事、それらの差は、トリケラトプスとスズメとネッシーくらい違います。