USNM #8 アンゴラティタン

僕が持ってる「恐竜の中でブラキオサウルスが一番好きな人リスト」には4名がリストアップされています。ケラトプスユウタです。

平素はコロナウイルス感染拡大防止にご協力いただきありがとうございます。今回もスミソニアンの国立自然史博物館のレポートです。

アンゴラティタン・アダマストル Angolatitan adamastor の右上腕骨のホロタイプのレプリカ。これ以外は肩甲骨、橈骨、尺骨、3つの中手骨がホロタイプに含まれているそう。

恐竜ですが、化石の展示室ではなくアフリカの地理的な展示室の目立たないところに展示されていました。

アンゴラティタンはアフリカ大陸のアンゴラ🇦🇴レンベという地域の後期白亜紀コニアシアンの海成層(イトンベ層 Itombe Formation)で発見された基盤的ティタノサウルス形類 Titanosauriform に含まれる竜脚類 sauropod の一つ。もちろん陸生動物ですが死んで海に流されたとかそんな感じでしょう。

属名は「アンゴラの巨人」を意味し、種小名はポルトガルの伝承上のアダマストルとかいうポルトガル人しか知らないような海の怪物に因むそうです。ホロタイプのみで知られています。

世界の竜脚類事情的には派生的ティタノサウルス類が普通的だった時代に生きていた基盤的ティタノサウルス形類ということで、当時からすると生きた化石のような存在だったのかもしれません。(まあ基盤的ティタノサウルス形類も派生的ティタノサウルス類もシルエットはそう変わるとは思えませんけど)

系統的にはブラキオサウルス Brachiosaurus より派生的でエウヘロプス Euhelopus より基盤的と言われています。

この標本はポルトガルでデジタルスキャンされたもので、世界に3Dデータがシェアされているものだそうです。こういったテクノロジーがあれば、ますます情報共有、およびレプリカの量産ができて世界中の複数の箇所で同時に単一の標本について研究するということが容易になるという事ですね。そういう事ですよね?

Mateus, O.; Jacobs, L.L.; Schulp, A.S.; Polcyn, M.J.; Tavares, T.S.; Neto, A.B.; Morais, M.L.; Antunes, M.T. (2011). Angolatitan adamastor, a new sauropod dinosaur and the first record from Angola” (PDF). Anais da Academia Brasileira de Ciências. 83 (1): 221–233.

ぼけた写真一枚では忍びないので直接関係ないUSNMの化石哺乳類の画像の一部を適当に貼っておきますね。

ほんとすいません。おれ根性無いんで。失礼します。