梅干し買うの忘れたわ。ケラトプスユウタです。
今日からフィラデルフィア自然科学アカデミー
The Academy of Natural Sciences of Drexel University のレポートを始めちゃいたいと思います。
この博物館はペンシルヴェニア州フィラデルフィアにあります。
10月4日の日記で軽く触れているので参考までにリンクを貼っておきます。
アメリカ自然史博物館編を始め何度か紹介してきたティラノサウルス・レックス Tyrannosaurus rex AMNH 5027 のマウントがここにも。
ちょっと閑散としたタイミングで撮れた写真で気に入ってますけども。
AMNH 5027、ひいてはティラノサウルスについてこの場で今更ケラトプスユウタが紹介できることもないのでどうしようかというところなんですが、ティラノサウルスが超肉食恐竜と呼ばれているということにまつわる話でもしましょうか。
ティラノサウルスについて超肉食恐竜と最初に表現されたのは、僕の知る限りでは確か、土屋健さん著、小林快次さん監修の『大人のための「恐竜学」』かNHKの何らかの番組の中(こちらも小林快次博士のコメント)での事です。僕の知る限りでは。
その後、ティラノサウルスを「超肉食恐竜」と表現してあれこれ揶揄され炎上する人も見てきたので今やこれは危険な行為でもある気がする中、敢えてこのトピックで行こうというところ。
そもそも超肉食とは何でしょう? ティラノサウルスうんぬんを抜きにして、超肉食性(hypercarnivore)という言葉があります。これはエサの70%以上をお肉(動物)でまかなう食性のことです。ライオン、トラ、オオカミ、ハイエナ、ホッキョクグマ、アザラシ、イルカ、タカ、コンドル、フクロウ、モズ、ワニ、ヘビ、トカゲ、サメ、サケ、クモ、サソリ、ハンミョウ、スズメバチ、イカなんかが超肉食動物にあたります。まあふつうに肉食動物として思い浮かべるような動物ですよね。実際、この用語は古生物学でも使用され、歯や歯列の構造が植物食よりも動物食に適していると思われる化石動物について言及するために使用されます。
例に上げた現生動物を見ればわかる通り、超肉食動物の定義では、頂点捕食者である必要はありません。この辺りを踏まえずに誤用している例がよくあるんじゃないかと思います。別に両眼視ができるとか、自分より大きな獲物を襲うとか、生きた獲物を襲うとかいう要素は無関係ということで、Tレックスに限らず普通に肉食恐竜と呼ばれている動物たちはまず例外なく超肉食恐竜と言って良いと思います。要するに恐竜の場合、わざわざ「超」をつけようとつけまいと意味がさほど変わらないということですな。
化石動物が実際に何を食べていたかを知ることは難しいですが、ティラノサウルスの食物の30%以上が果物や木の葉やキノコのたぐいだったという事はないでしょう。
恐竜自体と比べてあまり面白くない「言葉」の話になってしまったかもしれませんが、ティラノサウルスに免じてお許しください。
今日はここまで。それじゃ👋
参考文献:
“ANSP #1 超肉食恐竜ティラノサウルス” への1件のフィードバック