独り暮らしなのに家に居場所がない。ケラトプスユウタです。
長く続けて来たニューメキシコ自然史科学博物館のレポートもおかげさまで今日で最終回になりそうです。早速見ていきましょう。
アンキロサウルス類 Ankylosaurid ジアペルタ Ziapelta ホロタイプ
左が頭で右はハーフリング(首の背側を覆うアーマー)。
サンフアン郡 San Juan County カートランド層 De-na-zin Formation デナジン部層 (後期白亜紀カンパニアン期後期 約7350万年前)
2011年に発見された比較的新しい種類のアンキロサウルス類でエウオプロケファルス Euoploceohalus らへんのメンバーと近縁らしいです。めっちゃ鼻でか。真正面から見ると大部分が鼻孔でかっこわるいぞ!(個人の意見です)
頭部上面図。これはかっこいい(個人の意見です)。鱗状骨の角が長く、先端微妙に前に曲がるのはジアペルタの特徴の一つのようです。
ハーフリングの上面図。画像下側が頭側。
パキケファロサウルス類 Pachycephalosaurid スファエロトルス・グッドウィニ Sphaerotholus goodwini 部分頭骨(ホロタイプ)
デナジン部層。
ほぼドームだけですね。
スファエロトルスは3種が知られていて、本種は模式種。ほかの種はマーストリヒチアン期後期のモンタナにも生息していたので、当時の北米でかなり成功した属と言えそう。
別のパキケファロサウルス類、ステゴケラス・ノヴォメキシカヌム Stegoceras novomexicanum 部分頭骨(ホロタイプ)
サンフアン郡 フルートランド層 Fruitland Formation フォッシルフォレスト部層 Fossil Forest Member (カンパニアン期後期 約7450万年前)
ステゴケラスはカナダ産の模式種ヴァリドゥム S. validum が有名でいくつか標本が知られていたと思いますが、本種はこれだけで知られているようです。
最近の解釈ではパキケファロサウルス類のドーム状の頭は成体の証と言われているにも関わらず、キャプションによるとこの個体は未成体と言われています。
化石はここまで!
最後に現生動物の骨格標本を少々。
ビーバー。
アシボソハイタカ。
アナホリフクロウ。
オオミチバシリ。
ウツボ(種不明)。
ついでにペンタケラトプスとアルバートサウルスの像が見えるカフェでいただいたサンドイッチも。記憶がないので食レポはできません🤓
というわけでいかがだったでしょうか。アメリカの自然史博物館としてはそこまで大規模な部類でもないですが、今日まで紹介してきた通り、ニューメキシコでしか見つかっていない低希少な古生物の実物化石や、他の施設ではあまり大きな扱いではない三畳紀の化石がフィーチャーされていて異彩を放つ博物館として記憶に残っています。
知名度の低い古生物ほど他所で目にする機会が少ないのはいかにも必然ですが、その点において秀でているNMMNHは自然史博物館界でも独自の地位に君臨していると言えるでしょう。
またこのブログでお会いしましょう。
さよなら👋