10/4 ペンシルヴァニア(フィラデルフィア自然科学アカデミー)

トラブルは僕のカルシウム。ケラトプスユウタです。

フィラデルフィアがこんな都会って知ってました?

マンハッタン、ボストンと、都会はあまり好きではない自分に気づきました。運転しづらいし駐車できる場所が少ない。

ローガンスクエア Logan square という公園。

この噴水有名ですよね。ローガンスクエアを取り囲む道沿いに目的の博物館があります。

フィラデルフィア自然科学アカデミー Academy of natural science of Drexel University Philadelphia

アメリカ最古の自然史博物館だそうで、由緒正しい感じです。有名なエドワード・ドリンカー・コープ博士ゆかりの博物館でもあります。

アカデミーと名がついてますが、普通の博物館と特に変わりありません。

二羽のデイノニクス Deinonychus 像が目印。

アマルガサウルス Amargasaurus スピノサウルス Spinosaurus のアニマトロニクスも。11月までアニマトロニクスを使った特別展(?)をやっている関係で客寄せ中。ちなみにまた某社 (名前知らないだけ)の製品ですね。個人的にはココロ社製品のダイナトロニクスを差し置いて某社製品が世界で幅を利かすのは思わしくないです。某社の方がチープな分安いのでしょうが、何についてもそうですがみんながそれで満足してしまうと良いものが蔑ろにされてチープな安物だけが横行してしまうのではないでしょうか。

(チープケラトプスユウタの言葉とは思えないという意見が聞こえそう)

脱線してしまうので進みます。

入館するといきなりこの位置できれいなエラスモサウルス Elasmosaurus がぶら下がっています。

入館料は一般成人29ドル。僕は先述の特別展のためにプラス6ドル。

今更ですけど日本の博物館って安いんですね。

エントランスの正面にある物。阿吽のように待ち構える2種類のクマが自然史の世界に誘います。

トナカイ Rangifer tarandus

ライオン Panthera leo

オカピ Okapia johnsoni

ヘラジカ Alces alces

ジャイアントパンダ Ailuropoda melanoleuca

ギガンテウスオオツノシカ Megaloceros giganteus

そして中生代の爬虫類の展示室。

目玉展示のティラノサウルス Tyrannosaurus が待ち受けます。ちなみに(また) AMNH 5027 です。古い博物館ではスタンよりこっちが主流なんでしょうね。

このアングルの画像はおそらく王道。

シノサウルス Sinosaurus はアメリカでは初めて見ました。

マジュンガサウルス Majungasaurus も滅多に見ません。

出ました。テノントサウルス Tenontosaurus を襲うデイノニクス

珍しいのはテノントサウルスが幼体連れということ。

カスモサウルス・ルッセリ Chasmosaurus russelli

ROM 843

トロサウルス・ラトゥス Torosaurus latus

ANSP 15192

ネット上で有名な標本に出会えて感激です。

吻端から頭頂骨の縁までで2mほどで長大ですが、MOR 1122 や YPM 1831 と比べるとバカでかいというほどではないです。

アヴァケラトプス・ランメルシ Avaceratops lammersi

ANSP 15800

ケラトプスユウタ的にはこの展示は当館を代表する展示の一つです。

1980年代にこの標本に基づいて記載されたケラトプス類 Ceratopsid で、全長2mないくらいの幼体です。

トリケラトプス Triceratops のようにフリルに穴がないことが気になるのが人情ですが、また後日記事にします。

ティラノサウルス(スタン)とトリケラトプス(FPDM V 9677?)の頭骨が仲良く並んでます。

コリトサウルス Corythosaurus のマウントも珍しいような。

ご丁寧に金網状の骨化腱まで。

真なるハドロサウルス、ハドロサウルス・フォウルキー Hadrosaurus foulkii

北アメリカで、歯以外の部分が発見された最初の恐竜標本で、既知のハドロサウルス唯一の標本でもあります。

これは実際に見つかっている部分だけで構成された展示。

疑問名説もありましたが、固有の形質が認められているそうです。現在はハドロサウルス科 Hadrosauridae の最基盤の位置付け。

珍しいハドロサウルスのマウント。恐竜の展示室から分けられて特別扱いだったので、研究史的価値から大事にされているみたいです。

ここ以外では見たことないです。もちろん頭骨は大部分がアーティファクトで、鼻骨に特徴が与えられていますが証拠はないです。

ティロサウルス Tylosaurus (モササウルス類 Mosasaurid)とジファクティヌス Xiphactinus (硬骨魚類 Osteichthyes)

プリオプラテカルプス Piloplatecarpus

激レア ドリプトサウルス Dryptosaurus

(ラエラプス Laelaps の方が通りが良いでしょうか?)

こちらも貴重品、謎の多い基盤的ディクラエオサウルス類 Dicraeosaurid、スウワッセア Suuwassea の頸椎

施設の奥のクリーニングルームのさらに奥にあるので見逃し注意です。

昆虫の生体展示もありました。

展示物はまだまだたくさんありますが、ANSPの魅力が伝わったと信じたいです。フィラデルフィアに行かれた際は必ず行ってほしい場所ですね。

館内のカフェでトム・ホランドさんのスパイダーマンみたいなテンションのおそらく10代の店員に絡まれたのでその話をします。

ホランド「ハイ、ミスター! 良い1日を送れてる? そりゃそうだよね、こんな素晴らしい博物館にいるんだから!」

僕「あはい。良い1日です」

ホランド「あ! そのバッジ、トリケラトプス?!」

僕「そうトリケラ。トリケラトプスが大好きです」

ホランド「かっこいいよね! 2階のでっかいトリケラトプス観た? 僕はトリケラトプスは神話のサイクロプスの元になったんじゃないかと思うんだ!」

僕「サイクロプス?」

ホランド「そう! 一つ目のサイクロプス。なぜかというとトリケラトプスの頭骨にはココに穴が空いてるでしょ(二重頭蓋の開口部、いわゆる泉門のこと)。それが眼窩だと思ったんじゃないかな!?」

デザインからしてそんなわけないだろと思いました。今思うと白人が始めてトリケラトプスに遭遇した時よりもギリシャ神話の方が先だろうし。

僕「ゾウの頭骨がサイクロプスの元になったって聞いたことありますよ。ゾウの鼻孔をえーと眼の何だっけ(orbital 眼窩と言おうとした)」

ホランド「アイソケット(Eye socket 眼窩)!」

僕「そうそう、アイソケット。そう、オービタルだオービタル」

ホランド「あーね。あなたが大好きです本当に」

この時違う人に言ってるのかと思って振り返ってしまいました笑

僕「ああ僕か! ありがとう。良い1日を」

博物館を後にして同じくペンシルヴァニア州内にあるカーネギー自然史博物館に向かいましたが、途中で地図を見ていたらワシントンD.C.のスミソニアン自然史博物館の方が近いことに気づき早々に進路を変えました。

その途中の一般道で右の後輪がパンク!

サポートに連絡した後、ゴムを引きずるようにして近くにあったリバティーというガソリンスタンドに駆け込みました。

ここで朝を迎えました。修理を頼みましたが、早くなおることを願います。

次回の更新ではまた走り出せている事を祈願して、さよなら( ; _ ; )/~~~