吾輩の辞書に「ウスナパックサラタス」の文字はない。ケラトプスユウタです。
FPDMの企画展「獣脚類〜」も6回目です。
今回はペンナラプトラ Pennaraptora の中でオヴィラプトロサウルス類 Oviraotorosauria の姉妹群で鳥類を含む方のタクサ、近鳥類 Paraves のお友達が続々登場します。
イ Yi
かはくの「恐竜博2016」で目玉展示の一つだった標本です。
この近鳥類の発見には度肝を抜かれましたね。学名が短い(種小名 qi を含めても4文字で国際命名規約上限界の短さ)のもそうですけど、鳥のような羽の翼ではなく翼竜やコウモリのような皮膜をもっていたってんだから驚きですよ。そんな恐竜はそれまで知られていませんでしたから「ほんとに恐竜かー?!」と疑ったものです。
ムササビのように滑空することができたと思われています。
エピデクシプテリクス Epidexipteryx
イと同じスカンソリオプテリクス類 Scansoriopterygidae の近鳥類。「飾り羽」を意味する長い尾羽がユニークです。イの発見により、この恐竜にも皮膜があった可能性が示されています。
アンキオルニス・ハクスレイ Anchiornis huxleyi
(パースついててすみません)
ジュラ紀後期の近鳥類。前肢だけでなく後肢にも羽軸のある羽毛が生えていて、合計4枚の翼をもっていました。
竜骨突起(羽ばたくための筋肉がつく胸の骨の突起)は発達しているように見えないのでたぶん飛べなかったんじゃないかと思います。でもキャプションでは飛行能力があったと明記されていました。
でもジュラ紀(オックスフォーディアン期)の時点で飛ぶための構造を進化させていたんですね。
あとシノサウロプテリクス同様色素が研究されていて、もっぱら赤っぽいトサカと白と灰色の羽で復元されてます。
アンキオルニス A. sp.
白亜紀後期のアンキオルニスってことですけどジュラ紀後期のハクスレイと比べて離れすぎじゃね? それについてどう思われますか?!
標本はきれいすごくきれい。
エオシノプテリクス Eosinopteryx
キャプションによるとアンキオルニスに近縁だけど翼が短く足の爪が比較的まっすぐであることから、それほど飛行には適していなかったとのこと。
アウロルニス Aurornis
飛行に使える羽毛の痕跡はないのに前肢が長く叉骨が頑丈なつくりという事で、飛翔性鳥類に似ているとの記述がありました。でも頑丈な叉骨って前肢で木の幹をよじ登る時に役立つ構造って線もあるんでないのかな?
あとアンキオルニスのシノニム説あります。
ミクロラプトル Microraptor × 2
4枚羽の羽毛恐竜としては代表的な動物と僕は認識してます。近鳥類の中でも(悪名高い)デイノニコサウルス類・ドロマエオサウルス科に含まれます。
二つ目の写真の標本は腹にあたる部分に小型鳥類の化石が関節状態で残っているので、これを捕食したと考えられているそうです。
世にも珍しい羽毛入り琥珀 × 2
なんか虫とかも入ってますね。
学術的には貴重で素晴らしい物でしょうけど、細かいゴミカスみたいなのも入ってるし宝石としては汚い部類ですね🤓
今日はここまで。
つづく…!